コソボ内にあるセルビアの世界遺産が静かにたたずむ街ペヤ(ペーチ)
2015年12月20日 Day47
今日はプリズレンから日帰りでペヤまで行きます。朝9時40分のバスに乗っていく予定でバスターミナルへ行くと、なんと次のバスは10時45分だと言う。 えーー??どうやら日曜日は減便のようです。
どうしようもないので10時45分まで時間をつぶすことに。日本みたいに平日と休日の時刻表作ってくれればいいのになぁなんて思いながら、、、。
10時45分のバスに乗って、2時間ほどでペヤに到着です。
ペヤと呼ぶのはアルバニア語で、セルビア語ではペーチと呼びます。
しかし、現在ほとんどがアルバニア系の住民なので、ペヤと呼んだ方が無難です。 ただ、このペヤ、セルビア正教の総主教修道院があって、セルビア系の人々にとっては非常に 神聖な場所。
ただ、紛争によってセルビア人にとっては行きたくても永遠に行けない場所になってしまっています。
ペヤのバスターミナルからまずジャミーアとバザールを目指して歩きました。
天気は曇り。
気温はおそらく3度くらい!?
寒さに耐えながら頑張って歩きます。
バイラクリ・ジャミーアに到着。
思ったよりも小規模な印象です。
そして、イスラムの面影を残すバザールへ!!この先来ることもないであろうコソボで何か記念品を買おう!と意気込んで行ったのですが、、、、、、。
、、、、、、、。
がらーん。
はい、本日日曜日。
人っ子一人いませんでした。
残念。
仕方がないので、気を取り直してペヤ総主教修道院を目指すことに。長い道のりになりそうです。
バザールから500メートルくらい歩くと、何やら大きな広場に出くわします。こちらが殉教者広場。
一応観光インフォメーションセンターもあります。(日曜で閉まっていましたが)
町の中心地なので、ペヤでは最高級のホテルがあり、1階のバーでは外国人の姿がちらほら。
とはいえ賑やかさは他国のそれとは異なります。。。
そして広場から見える共産主義時代を彷彿とさせるUglyなビル。
ここでもマザーテレサを見かけました。 さすがです。アルバニア系の人々の誇りだということがよく分かります。
殉教者広場を通り過ぎ、川沿いの道をひたすら西へ進みます。頼りになるのは地球の歩き方にあるシンプルな地図のみ! 今思うとかなり無謀だったかも。
ただ、住民のほとんどがアルバニ系のこの地において、 軽々しく人々にセルビア人の聖地を目指していることを聞くのはなるべく避けたかったので ただひたすら地図を信じて歩き続けました。
あまり知られていないのですがこの近辺は自然観光スポットとして人気だそうで、 夏にはトレッキングやサイクリングに多くの人々がやってくるそうです。トレッキングはモンテネグロ、アルバニアの国境を越えるクロスボーダートレッキングというのも 出来るそうで、面白そうだなと思いました。
トレッキングの地図。3か国にまたがっているのが見えますでしょうか、、、。 。。。。。
私完璧来る時期を誤ったな。。笑
冬のバルカンは灰色。。。
晴天がないのはツライです。 きっと美しいのだと思います。
いつの日か、また夏に期待と思っています。さて、行けども行けどもそれっぽいものにたどり着きません。
少々不安になってきました。それでも信じて進んでいると、一筋の光が。
インフォメーションセンターです★
もちろん閉まっていましたが、ここまで来れば あと200メートルで到着します!!
写真がなくて申し訳ないのですが、インフォメーションセンターを越えて200メートルくらい 進むと左手に検問所(?)みたいなのがあります。
そこが実は修道院の入り口です。 パスポート見せて記録されます。ちょっと緊張感がある場所でしたが観光客である私はすんなりOKが出ました。
こんな感じの門を通り抜けてさらに200メートル程歩いてやっと入り口にたどり着けます。
こんな感じ。
これが入り口です。
入り口を一歩入ると飛び込んでくる赤い建物。丹念に手入れをされてきたことがうかがえるけれども歴史を感じる建物。 神聖な場所なので不適切な行動は控えるように、という看板が立っており、この場所がいかに大切に守られてきたかがわかります。中にはほとんど人がおらず、修道女さんと数名の男性の司教さん(?)を見かけました。
紛争によりセルビア系の住民はほとんどおらず、セルビア本国とコソボ間の緊張状況からして、ここを訪れることが出来る人はほどんどいないのでしょう。
そんな、外界と隔離された世界でここ手入れし、守っている彼らの姿になんとも 言えない気持ちになりました。
残り時間が迫ってきており、小走りでバスターミナルまで戻らなくては!
と思ったのですが、バスターミナルまでは3キロ近くあるので気が遠くなりそうになりつつも、他に手段がないので 歩きます。
途中で、来た道と同じではつまらないから違う道から行ってみようと、どうしてそう思ったのか今でも謎なのですが(詳細な地図を持っていない)
別の道に入り込んで見事に迷子になりました。笑
デフテダルジャミーア。(迷子になってたまたま遭遇)
よく分からない民家のエリアに迷い込み、、切羽詰まってそこら辺の主婦のおばちゃんに尋ねる。
おばちゃんは英語が分からないので、私がバスターミナルに行きたいとのだと理解するとバスターミナルは遠いからタクシーで行った方がいい、みたいなことを言っていました。
とりあえず、方角だけ聞いて(どんだけアバウト)とりあえずまた歩き出し、 次はおじさんに聞いてみました。
すると、このおじさんは英語が分かるので大通りまで連れて行ってくれました。 ありがたやありがたや。
コソボで生まれ育ったおじさん。決していい時代ではなかったと言っていました。君みたいに自由に外国を旅行するなんて ありえなかったよ。
ここはゲットーみたいなものだった。と言われました。 改めて、私は恵まれているんだということを感じた瞬間でした。